【2019年最新版】日本のカジノ法案の目的と今後の行方

2016年の臨時国会でカジノ法案が成立したことにより、カジノに関する情報がニュースを賑わせることも多くなりました。皆さんも「日本にカジノが出来るんだな~」ぐらいには認識していると思います。

しかし、カジノ法案の中身や目的についてはご存知でしょうか?
またどんな問題点があるのかは理解されていますか?

本記事で触れているカジノ法案にまつわる知識をつけておけば最新カジノ関連ニュースを読み解く力がつきますので、ぜひ参考にしてください。

カジノ法案とは何か?

カジノ法案は統合型リゾート(IR)の整備を進める法案の俗称です。

統合型リゾートとは国際会議場などのMICEや劇場やレストラン、ホテル、ショッピングモールなどが一体化した施設のことで、法案ではその一部をカジノ施設に割り当てることが認められました。

この法案のメインはあくまで統合型リゾートに関することです。
誤解されがちですが、カジノを主軸とした法案ではありません。

あくまでもメインターゲットは外国人観光客

カジノが法案全体の中でメインでないことは確かですが、統合型リゾート全体におけるカジノの重要度は高いです。

なぜならカジノは統合型リゾート施設の中でも特に莫大な利益が見込める巨大産業であり、外国人観光客に強くアピールできる刺激的なエンターテイメントだからです。

実際海外カジノでも外国人観光客にお金をたくさん使ってもらうため観光客向けサービスに特化している場合が多く、例えば韓国だと17カ所中16カ所のカジノを外国人専用カジノとしています。

日本人が利用する場合は制限がかかる

外国人観光客をメインターゲットにする狙いだけでなくギャンブル依存症防止の観点から、日本のカジノでは日本人客に以下の制限がかかることになりました。

入場や利用回数が制限される

日本のカジノに自国民が入場する際はマイナンバーカードで本人確認を行います。
本人確認は年齢確認(21歳以上入場可)のためだけではなく、利用回数を管理するため等に行い、問題がある場合は入場を認めません。

なお法律で決められている入場回数は7日間で3回まで28日間で10回までとなっています。

カジノゲームで遊ぶ前に6,000円負ける

この6,000円は入場料のことです。
無料で入場できるカジノと6,000円払わないと入場できないカジノだったら、当然後者の方が利用客を制限できることがお分かり頂けるでしょう。

足を運びやすいギャンブル施設というのはそれだけでギャンブル依存症を助長してしまうものなので、高い入場料はギャンブル依存症抑止に大きな効果があると期待されています。

クレジットカードの利用は禁止される

海外カジノの中にはチップをクレジットカードで購入できるところもありますが、日本のカジノではクレジットカードの利用は禁止されることになりました。(外国人観光客はカード利用可能です。)

加えて、2019年3月にギャンブル依存症対策として公営ギャンブルやパチンコの施設にあるATMを撤去する方針が閣議決定したので、銀行口座から現金を引き出せるATMもカジノ施設内及び周辺には設置されない予定です。

統合型リゾート建設候補地

2019年時点で有力とされている候補地は「夢洲(大阪)」「ハウステンボス(長崎)」「和歌山マリーナシティ」です。

この中で最も有力な候補地は大阪の夢洲です。
コンセプトは「世界最高水準の成長型IR」、最先端技術を結集した世界のどこにもないようなIRを目指しています。2025年万博開催が決まったので、前年の2024年にIRを開業できるよう計画を進めているようです。

長崎のハウステンボスは大阪に次いで積極的で、IR誘致が決定したら同会社が所有する土地約30ヘクタールを佐世保市に提供することを決めました。かつて掲げていた海中カジノ構想は断念しましたがが、長年培ってきたノウハウを活かしてエンターテインメント性を強調したIRになるのではないかと期待されています。

そして、候補地のダークホースが和歌山マリーナシティです。
和歌山は自然系アクティビティや歴史遺産、農産品に恵まれ、近隣都市へのアクセスも快適なため、郊外型IRのモデルとして選ばれる可能性が高いと考えられています。

カジノ法案の目的=観光客を集めて地域活性化を図る

カジノ法案の目的は日本にカジノを作ることではなく、オリンピック後の日本経済に刺激を与えることです。
いったいどういうことなのか?法案の裏に隠された思惑を軸に真の狙いをみていきましょう。

【思惑①】カジノができれば観光客が増える

和食、アニメ、ゲーム、化粧品、電化製品、雄大な自然、歴史遺産…日本には外国人観光客を惹きつける魅力がたくさんありますが、カジノのようにお金を使って楽しむ大人のための娯楽施設は今までありませんでした。

そのため日本のカジノがどういったカジノになるか世界的に注目されており、実際にできたら今まで日本に訪れたことがない観光客層を呼び込めるうえ、日本居住者の観光需要の喚起もできるのではないかと期待されています。

そして、観光客が増える…ということはそれだけお金が落ちるということです。

【思惑②】観光客が増えれば地域が活性化する

観光客は旅行を楽しむためにお金を使うので、カジノを誘致した地域一帯にお金が巡ります。
ホテルなどの宿泊施設やレストラン、おみやげ、観光名所、交通機関など…観光客から経済的な恩恵を受ける範囲は幅広いのです。

例えば大阪夢洲にIR施設ができた場合は大阪府だけでなく京都・奈良・滋賀・兵庫・和歌山など近隣府県にも経済波及効果があると考えられ、2025年の万博とIRが生み出す経済効果は約2兆円にもなる試算となっています。

【思惑③】地域が活性化すれば雇用が増加する

地域が活性するということは需要が増加することでもあり、その需要を満たすためにより多くの人が雇われることになります。そして雇用の増加は労働力の奪い合いに繋がり、企業は良い人材を雇うために他社より好条件の募集を出すことになるので、賃金上昇労働環境の改善なども期待できるのです。

現実にはここまでトントン拍子に事が運ぶかどうかは分かりませんが、カジノ誘致に成功した地域の景気が上向きになる可能性が十分にあると考えていいでしょう。

なぜ世論調査で60%以上が反対したのか?

カジノ法案は地域活性化に繋がる素晴らしい法案なのですが、2018~2019年に行われた新聞社等の世論調査によると60%以上の人が「反対」「評価できない」としていました。

反対理由の筆頭に挙げられるのはギャンブル依存症増加の恐れや治安悪化ですが、全体的にはやはり『賭け事=悪』というイメージが先行してマイナス意見が集まりやすくなっている印象です。

実際カジノ誘致に意欲的な地域でも反対の声が0ではないことは確かなので、一部地方自治体ではより多くの住民の理解を得られるようIRに関する説明会を積極的に開催しています。

危険視されているカジノ法案の落とし穴

ここまでカジノ法案の良い面を中心に説明してきましたが、もちろんこれも完璧な法案ではありません。
良い面だけ見ていても全体を把握できないので、カジノ法案の落とし穴について3点みていきましょう。

ギャンブル依存症への影響

日本ではギャンブル依存症を疑われる状態になったことのある人がおよそ320万人いると推計されており、カジノ誘致によってこの状況がさらに悪化するのではないかと懸念されています。

ギャンブル依存症対策のためカジノ法案では入場回数制限、入場料徴収、クレジットカード利用禁止などを実施する旨が盛り込まれましたが、日本はギャンブル依存症対策に乗り出したばかりです。実際カジノで人々が遊び始めた時、十分な対策を講じられるかどうか、対策自体が効果的なのかどうか等については現段階では判断できません。

治安の悪化

カジノには人が集まり、お金が集まります。そういった場所では犯罪も発生しやすくなるため、治安悪化が心配されています。酔っ払いとのトラブル、暴行、スリ、詐欺、違法薬物の販売…どんな犯罪が起きるか未知数です。

カジノ法案が可決されたことによって国内外の反社会的勢力が暗躍する可能性も0ではないため、カジノ施設及び周辺地域の犯罪抑止のため運営側と警察当局の連携も課題の1つに挙げられています。

マネーロンダリングの温床

治安の悪化以上に問題となるのはマネーロンダリング(資金洗浄)です。
マネーロンダリングとは簡単にいえば犯罪で手に入れたような汚いお金を綺麗なお金にする行為のことで、海外カジノではかつて組織的なマネーロンダリングが横行していました。

日本の政府もカジノがマネーロンダリングの対象となることを警戒しており、カジノに関わる業者に反社勢力と繋がりがあるよう企業が関わらないよう厳しく審査を行う予定です。

【結論】早ければ2025年頃に日本のカジノがオープンする

日本初カジノの建設地域は2021年頃に3つ決定する予定です。
なかでも2025年の万博開催が決定した大阪・夢洲は最有力候補とされています。

ただ建設地が決まるのは2年後、実際にオープンするのは6年後と考えると、まだまだ先は長いと思いますよね?

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